檀家さんの桃畑にかこまれている真光寺は、春には文字通りの桃源郷の寺院となります。境内の五百石仏の中にも多分真光寺だけだと思われます桃観音もいらっしゃいます。盆地特有の気候で、夏暑く冬寒い勝沼ですが、暑い夏が過ぎれば錦織なす秋が訪れ、寒い冬が過ぎれば心躍るピンクに染まる春が訪れる真光寺は、まさに日本の四季を満喫できる自然に恵まれています。

 4月8日の真光寺は『花まつり』で多くの方にお参りいただきます。花まつりは正式には『灌仏会(かんぶつえ)』といい、お釈迦様の誕生日を祝う行事です。圧倒的に仏教徒の多い日本ですが、花まつりよりキリストの生誕を祝うクリスマスの行事のほうが圧倒的に多く認識されていて、大いに盛り上がるというのも日本人特有の風習かと思われますが、今年の真光寺『花まつり』には多くの檀信徒、関係者にお集まりいただきました。屋外ですが、もちろんマスク着用の法要です。

 お釈迦様は、生まれるとすぐに東西南北に七歩歩いて、右手は天を左手は地を指し「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と語ったといわれています。これは、自分だけが尊いという意味ではなく、だれとも代わることのできない人間として、この命のままに尊い、という意味です。私たち一人一人が尊いいのちをいただいているのであり、能力、体力、学歴、財産、地位などにこだわることなくこのままのいのちを生きる「わたし」のいのちの大切さを味合わせていただきたいと思います。

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真光寺から
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